きみを応援するということ

アイドル大天国

SMエンタが掲げる「セレブリティ」とは

 私が韓国のアイドルにハマったころのSMといえば、それはそれはすごかった、と最近しみじみ思う。それはやること全てが韓国内だけじゃなくて、韓国エンターテインメントに注目していた世界の人が驚くことをしていた。コンセプト、楽曲、人材。全てが大衆のツボをついてたんだよ。またf(x)という美少女揃いの難解コンセプト、みたいなグループも出てきたりして、とにかく、楽しかった。大衆受けしていたかと言えば簡単にイエスとは言えないけど、f(x)もかなり面白かったしね。SM所属のグループ全て好きじゃなくても、SMグループだけですべて楽しめるみたいな、そんな感覚さえ味わったことがあった。事実、その頃の私の目はSMのグループしか目に入らなかったんだ。とにかく、勢いやキラキラが違ったのだ。

  それが今はどうだろうか。こんなにもつまらない。ああつまらない。何をしても心が躍らない。

 …嘘。SHINeeとRed Velvetに関しては今もいい夢を見させてもらっている。 

 SHINeeとRed Velvetがカムバックをするたびにワクワクすることは事実だ。だってすきなんだもの。だけど、SMエンターテイメントにワクワクを感じるかと言ったら、答えはノーだ。SHINeeとRed Velvetにはわくわくを感じて、SMにはワクワクを感じない。これの違い、共感してくださる方ってこの世にいないのかなあ。とりあえず、文才のない私の言いたいことが、うまく伝えられるといいのだけど。

 私がSMになんの面白みもないと感じるようになった要因の一つに、イスマンが「これからの時代はセレブリティ」という旨の発言を世に向けて発信したことがあげられる。まさしくセレブリティ #とは という感じだった。その発言を知った時は意味が分からなかったし、少し小馬鹿にすらしていたと思う。アイドル大戦国時代のこの時に、何を言ってるんだって。だけどのちのちになって分かってきたことは、「SMが作り上げたアイドル像ではまずいことを、セレブリティという言葉にあてはめるだけですべてOKにする」と言うだけだった。要はイスマンの中で「セレブリティ」って言うのは、スキャンダラスなこともOKで、多少私生活がダーティであろうが、仕事ですべてを黙らせればいい存在だって思ってるってことなんだろうね。ハリウッドのセレブにはどうしようもない人間でも、仕事で成功している人は山ほどいるから。アイドル、という存在に私たちは夢を見がちで理想を押し付けがちだから、アイドルをセレブリティに変えて、許容範囲を広げようとしたんだろう。その許容範囲は、スキャンダラスなこと、つまり熱愛、それから私生活へのものだ。誰と熱愛したっていいじゃん。セレブだし?私生活で一般人とかけ離れた生活しても良くない?だってセレブだし!だってそういうことにいちゃもんつけても結局私達(俺達)の曲めっちゃ好きでしょ?みたいな言い分がまかり通るようにしたかったのだ。なんだそれ。

 まあ確かにアイドルをセレブだと思えば、アイドルもそれからファンも気が楽だろうと思う。正直「自分たちが勝手に思っていた」だけとは言え清純派、もしくは超真面目アイドルが実は陰で熱愛していました。私生活めっちゃやらかしてました。なんて知ったらキツい。それは自分が心のどこかでそうかもしれない、でも信じたくない!うちの子は他と違って真面目で純粋でいい子なの!というファンが信じていた理想が金メッキだったんだと気づいてしまうからだ。ならば最初から少し汚い部分もあるかもよ~って匂わせてくれたほうが良心的なのかもしれない。最も、それで魅力的ならば、の話なのだけれど。

  でも個人的には、セレブリティになったアイドルには興味がない。だって、わくわくする?それって。意地が悪いようだと思うけど、私はアイドルのこのアルバムを出すために寝る間も惜しんで準備しました!(本当はちゃんと寝てほしい)とかアイドルが方向性やこれからの自分の行く末に葛藤する様や悩む様、それを乗り越えて私達にキラキラとした姿を見せてくれるという尊いアイドルの姿に感動し、興奮するんだ。恋愛や派手な私生活の片手間に準備できるものは面白みもない。だって意気込みが違うから。そういうことって、多分わかると思うんだよ。たとえ恋愛していたとしても、そういう「アイドル」と「セレブ」じゃあ、そこが違う。だからセレブにはわくわくしない。

  だからSMがつまらなくなってしまった。ドルオタはセレブリティなんて求めていません。イスマンよ、わかってくれ…NTC?NCT?の発表会見かなんかの時、所属タレントを「セレブリティ」と仰っていて非常に気持ちが悪かったよ。それはそれはものすごく寒かった。

 

私かSMをつまらないと思う要因はまだこれだけじゃないけど、それはのちのち違う記事に書こうと思う。気が向いたら、の話だけど。